Bio”Pack”athon Code of Conduct (BioPCoC、バイオピーコック)
本行動規範の内容は、Bioconductorの行動規範の一部を参考にしつつ、加筆したものです。本行動規範は、MITライセンスの下で公開しており、適切な著作権表示の上での二次利用を許可します。
以下は、本条項を利用する際の、クレジット記載例です。
本コミュニティの行動規範は、BioPCoC v1.0.6に準ずるものとする
本コミュニティの行動規範は、BioPCoC v1.0.6の「参加者へのお願い」を含む
行動規範
利益相反
Bio”Pack”athonは、中立・非営利的な集まりであり、特定の個人・組織を支持することを目的としていません。
ソーシャルメディアポリシー
特に発表者からの断りがない限りは、トーク内容を(Twitterなど)ソーシャルメディアを通じて公開することを許可しています。発表者が承諾した場合、当日の発表内容は、後日TogoTV/YouTubeで公開されます。
アンチハラスメントポリシー
本イベントでは、どのような属性の人でも自由な意見交換や情報共有ができるように、参加者・発表者の心理的安全性を確保していきたいと考えています。そのためには、参加者一人一人の協力が不可欠です。Bio”Pack”athonは、以下に関わらず、全ての人に協力的で、合議的で、ハラスメントのない環境を提供することに専念しています。
- アイデンティティ: 性別、性同一性や表現、性的指向、障害、服装、容貌、体の大きさ、人種、年齢、イデオロギー、コロナウイルス・ワクチンに対する考え方、地位、所属、出身地、アクセント、吃音、体質、文化、言語または宗教
- 学問的立場: 学問的知識・技量の成熟度、データ分析へのアプローチ、ソフトウェアやプログラム言語の好み、コーディングスタイル、新興あるいは特定の研究開発分野への叱責、科学的視点など
参加者へのハラスメント、脅迫、いじめは容認しません。性的な言葉や画像は、プレゼンテーションや、(Slackなどの)コミュニケーションでふさわしくありません。これらのルールに違反し、注意をしたのにも関わらず改善が見られない参加者については、本コミュニティのコアメンバーの裁量により、制裁を受けるか、本コミュニティから追放される場合があります。イベント中における言動だけでなく、本コミュニティの内容や状況についてブログやSNSなどで公開、コメントなどいただく際にも、これらのルールを遵守するようにご留意ください。
容認できないハラスメント、脅迫、いじめ行為の例
ハラスメントには以下が含まれますが、これらに限定されません。
- 聴衆に向けて、または個人的に、他の人を軽蔑したり侮辱するコメントをチャットで行う
- 性的な画像をオンラインで共有する
- 嫌がらせの写真や録音
- トークやその他のイベントのしつこい妨害
- 歓迎されない性的な注目のされ方
- 上記の行動のいずれかを擁護またはけしかけること
- 会場あるいはソーシャルメディアにおいて、他の参加者の科学的活動やキャリアに害を与える、脅迫的、侮辱的、強制的、威圧的な行為やそれらを助長する行為
脅迫やいじめには以下が含まれますが、これらに限定されません。
- 公開プレゼンテーション中に誰かに向けられた攻撃的または脅す行動
- 他人の知性、仕事、視点、または質問/コメントを嘲笑または侮辱すること
- 科学的議論の文脈で、誰かの性別、性同一性と表現、性的指向、障害、容貌、体の大きさ、人種、年齢、イデオロギー、コロナウイルス・ワクチンに対する考え方、地位、所属、出身地、アクセント、吃音、体質、文化、言語、宗教、またはその他の個人的属性に言及すること
- 故意に誰かを歓迎されていないと感じさせること
執行
ハラスメント行為の停止を求められた参加者は、直ちに従うことが求められます。参加者がハラスメント行為を行った場合、イベント主催者は、イベントをすべての参加者にとって快適な環境に保つために、あらゆる措置を執る権利を有します。これには、違反者への警告やオンライン会議室からの退出処分、本コミュニティからの追放も含まれます。主催者は、本イベントを混乱させたり、参加者にとって状況を非友好的にするように計画された、あるいは明らかな影響を与える行為を是正するための措置を執ることができます。私たちは、参加者がすべてのイベント会場およびイベント関連のオンライン活動でこれらの規則に従うことを求めます。
報告
誰かがあなたや他の誰かに不安もしくは嫌な思いをさせた場合は、できるだけ早く報告してください。ハラスメントやその他の行動規範違反は、すべての人にとって私たちのイベントの価値を下げるものです。私たちは、全ての参加者が本イベントで有意義な時間を過ごせることを望んでいます。報告は、個人的に、または匿名で行うことができます。
匿名での報告
匿名での報告はこちらからお願いします: https://onl.sc/Vrj32WD
これは自由記述のテキストボックスで、会議の主催者に転送されます。匿名の報告を直接追跡調査することはできませんが、十分に調査し、再発防止のために必要な措置を講じます。
個人的な報告
コアメンバーのいずれか(例: 露崎、久米)に個人的な報告をすることができます。個人的な報告を受ける場合、コアメンバーはあなたの安全を確保し、その情報が漏洩しないようにします。ただし、あなたの報告が適切に管理されるように他のイベントスタッフが関わる場合はありえます。安全が確保されたら、何が起こったのかを話していただきます。動揺されるかもしれませんが、できる限り丁重に対応します。サポートしてくれる人に同伴していただくことも可能です。誰かと対面するように求められることはありませんし、あなたが誰であるかを誰かに伝えることもありません。
報告先
- 匿名での行動規範違反報告: https://onl.sc/Vrj32WD
- Eメール:
- 露崎弘毅: koki.tsuyuzaki [at] gmail.com
- 久米慧嗣: skume.bioinfo [at] gmail.com
参加者へのお願い
講演者には敬意を示すこと
講演者は多忙な中、本コミュニティのためにわざわざ時間を割いて、発表資料の準備や、当日の発表を行ってくれています。 そのことを念頭に置いて、講演者には、感謝の心や謙虚な姿勢、丁寧な言葉遣いなど、講演者へのリスペクトを心がけてください。 講演者と参加者との間に、雇用関係はありませんし、講演者は参加者から何かを指示・強要される立場にありません。
一部の研究者の中には「科学的な議論をする場においては、失礼な物言いをしても良い」、「あえてきつい言い方をするのはその人に期待しているから」、「どれだけ詰問されたとしてもプロレスのように全て受けきるべき」といった考えの方がいます。 以下は(本ハッカソンに限らず)研究業界で実際に見たことがある事例です。
- 敬語を使わない:「〜だろ」、「〜じゃねぇのか」
- 乱暴な物言い(人に対しても、研究内容に対しても): 「おい」、「お前」、「ゴミ」、「クソ」
- 属性に関する指摘: 「男/女のくせに」、「年端も行かぬ若造」、「老害」、「〜所属・〜大学卒業の割に」
- あえて皮肉や罵倒のニュアンスを込めた物言い: 「〜が最低だよね」、「〜のくせにそんなこともわからないのですか?」、「さっきから同じことを何度も言いますが」、「意味・価値がない」、「面白くない」、「不思議でもなんでもない」、「いたって当然」
- その他
- 講演者がまだ話しているのを最後まで聞かず、何度も遮って、自分の意見を被せる
- 相手の話しの瑣末な部分の揚げ足取りを繰り返す
- 舌打ち、怒鳴る、脅す、煽る…etc
本コミュニティは、このようなやり方を支持しません。 上記のような振る舞いは「研究内容に対する批判は個人攻撃や人格否定ではない」といった暗黙の了解を仮定しているのかもしれませんが、研究内容は、個人が心的、身体的、時間的に労力をかけて捻出されたものであり、それを否定することで、自分自身の人格を否定されていると感じ不快な思いをする方もいます。 本コミュニティはその感覚を尊重します。
あまりにも失礼で高圧的な言動を繰り返す場合、警告無く即時退出してもらう場合があります。
建設的でポジティブな議論を心がけること
参加者が講演者に質問・コメントをする際には、ぜひその研究テーマやツールが、より良いものに発展するように、建設的な議論を行ってください。「どうせうまくいかない」「そんなことをしても意味・価値が無い」といったニヒリズムからは何も生まれません。 何かを作りあげるクリエイティブな活動は、多くの場合苦労を伴います。それに対し、何かを壊して台無しにすることは容易で、誰にでもできます。 何かを始める前から講演者の士気を削ぐような発言・書き込みや、特定の個人・組織に対するネガティブキャンペーンは控えてください。
OSS開発者には敬意を示すこと
OSSは、多くの場合ごく少数の開発者によって、開発・維持管理されています。 我々は有料のツールを購入する選択肢もある中で、OSSをタダで便利に使わせてもらっていることになります。 有償版ツールの料金の中には、購入後のトラブルに対してのサポート料も含まれている場合もありますが、OSS開発者がユーザーからの要求に応えることはあくまでボランティアの範疇であり、義務ではありません。 それにも関わらず、残念なことに、OSS開発者に失礼な物言いをする方が一定数います。 また、解析作業をタダで手伝えとさえ言ってくるケースや、OSSに対するクレームやアンチコメントによって、開発が終了したケースもあります。 実際にそのOSSの開発のために手を動かしているのは感情を持つ人間であることを念頭に置き、OSS開発者に要望や質問をする際には、以下で示すような、丁寧なやりとりを心がけましょう。
友好的なコミュニケーションの例
(例え有料だとしても以下のような態度は人として問題があると思いますが)我々はタダで便利なツールを使わせてもらっている立場なので、お客様目線で
- 「なぜ〜できないんだ」(批判)
- 「〜すべき(なのになぜやらない、やれ)」(命令)
のような口調にならず、
- 「〜していただけると嬉しいです」(お願い)
- 「〜があるともっと良くなると思うので考えてみてください」(提案)
のような言葉遣いをすることで、相手を不快な思いにさせず、かつこちらの要求が通る可能性が高くなるため、win-winな関係となります。以下は、あるOSSツールのGitHubレポジトリでIssueを立てた時の例です。参考にしてみてください。